家族信託は「信託」と呼ばれる仕組みの1種です。 まずは「信託」とはどんな仕組みなのか、チェックしていきましょう。
カンタンに言うと「信頼できる人に 財産の管理を任せること」です。
具体的な仕組みを、家族信託の例を挙げて解説します。
Aさんは70歳。妻であるBさんと一緒に暮らしています。Aさんは年金とマンションの経営で家計を支えてきました。
ある時、Bさんに認知症の症状が現れます。Aさんは介護をしながらマンションの経営を続けてきましたが、体力的にも厳しいと思うようになりました。
Aさんは、娘のCさんにマンションの経営を任せ、その利益を受け取りたいと考えています。どうすればAさんの願いは叶うでしょうか?
Aさんの希望は、信託の仕組みを使うと叶えることができます。
図は下記のとおりです。
以上が簡略化した信託の仕組みです。
自分の財産を信頼できる人に任せつつ、利益を受け取ることができる仕組みと言えるでしょう。
信託には、目的や信託を受ける者の種類により、いくつかの種類に分かれています。 個人の信託は大きく分けて「民事信託」と「商事信託」に分かれています。
このうち家族信託は、財産を預かる相手が家族であることが特徴です。