なぜ信託が必要なのか

なぜ、信託という制度が今、注目を浴びているのでしょうか?

それは、超高齢化社会を迎えたここ日本で、
大きな問題になっていることを解決できる制度だからです。

たとえば、

  • 認知症になってしまった人の名義の預金を家族が引き出して、老人ホームの入居費用にしようとしたが、本人の意思が確認できないと言われ引き出せなかった
  • 知的障害のある子が親と同居していたが、親が亡くなってしまい、その子の処遇が問題になっている
  • 子がいない夫婦が亡くなったが、財産継承の順位付けが分からない
  • 親が大病を患い入院後、老人ホームに入居することになった。親名義の家を売って、その費用にしたいが、子だけでは判断ができない

といった問題は現在は多く見受けられ、また今後増えていく問題でしょう。

こういった問題に対しては、成年後見制度でも対処できますが、この成年後見制度は、利用者を守ろうとするあまり柔軟な運用がしづらいという側面があります。

対して信託は、組み立てる本人の意思を反映できる部分が多く、柔軟性に富む制度であることから近年注目が集まっています。