家族信託の流れ

STEP1. 信託をする目的をはっきりさせる

まずはなぜ信託をするのか、その目的をはっきりさせましょう。
それにより契約の骨子や契約の当事者が変わってきます。

信託の目的の代表例としては

  • 自分が認知症になったら、自分の資産の管理を息子に任せたい
  • 会社を経営しているが、後継者は息子、孫にしたい。自分の持っている資産も事業のためにまずは息子、その次には孫に引き継がせたい。
  • 障害を持っている娘が心配。親の死後、生活できるように仕組みを作りたい

などがあげられます。

STEP2. 目的に沿って契約の内容を詰める

目的がはっきりしたら、目的を達成できるよう、契約の大枠を決めていきましょう。

決めなければならないのは、主に

  1. 信託契約に関わる当事者は誰にするのか
  2. どういう内容の信託をするのか
  3. 受益者の権利の内容はどうするのか
  4. 信託をする財産は自分の財産のうち、どれにあたるのか
  5. 信託の始まりと終わりはいつにするのか

の5つです。
専門家にも相談して、目的が達成できる枠組みを作りましょう。

STEP3. 信託の契約書を公正証書にする

作成した信託契約書は、そのままでも有効です。
しかし、公正証書にしておいたほうが、きちんとした契約であることを、第三者にも説明できますし、長く当事者を拘束する契約でもあるため、公正証書にしておくことをおすすめします。

STEP4 信託財産の種類に合わせて手続きをする

① 金融資産の場合は信託口座開設をする

信託契約を交わしたら、信託財産は受託者のもとに移ります。その時、受託者本人の財産と信託財産が混ざってしまうと危険です。そのため、信託した財産用の口座(信託口座)を作成し混ざってしまう危険を回避します。

② 不動産の場合は、登記申請をする

信託した財産が不動産の場合は、信託財産になったことを示す登記を行い、信託財産であることが分かるようにしておきましょう。